厚生労働省の平成28年人口動態統計月報年計(概数)の概況によると,日本人の主な死因別死亡数割合は第1位に悪性新生物で28.5%,第2位に心疾患で15.1%,第3位に肺炎で9.1%となっており,全死亡者のおよそ6.5人に1人は心疾患で死亡しています.心疾患の1つである不整脈は,主として心臓の電気的興奮の異常に起因し,発生秩序や部位によって様々な種類に分類されます.心疾患の早期発見に有効な方法の1つが,心臓全体の電気的活動を体表面で記録する心電図検査です.しかしながら,医師の経験に基づいて,心電図で記録されるP波やQRS波などの異常が発見され治療が施されるので,治療精度が医師の能力に依存してしまいます.したがって,確実な循環器系疾患の特定手法の確立の重要性が伺えます.

本研究室では,電磁界解析による物理シミュレーションを用いた心電現象の再現や心電図の逆問題への取り組み,更には医療応用に関する研究を行っています.